急拡大を遂げた企業での経験をさらなる成長の糧に
――これまでのビジネス経歴について教えてください。
GMOインターネットへの入社が僕のキャリアや仕事観に大きな影響を与えていますね。今でこそ大学生が働きたい企業ランキングの上位に入る企業ですが、僕が入社した当時は社員数100人にも満たないベンチャーだったんです。けれど、社員誰もがポジティブでエネルギーに溢れていて、既成概念にとらわれない発想をもつ方ばかりで刺激的な環境でした。入社3年目で経営会議にも参加させてもらい、熊谷社長とも近い距離で働かせていただいたことで、経営論などを学べたほか、目標を達成することがどれだけ重要なのかを身をもって体感できました。僕の場合、結果を出すことにこだわるのは、そのときの経験が染みついたからだといっても過言ではないですね。
――前職を退職後、RFA digital brains株式会社を立ち上げた経緯について教えてください。
GMO社では主にITインフラのマーケティングを行っていたのですが、仕事を続けるうちに、より生活に身近なプロダクトに関するマーケティングへの関心が高まっていきました。それが起業のきっかけです。社会と密接に関わって、人の感情に触れられるようなマーケティングがやりたかったんです。例えば、コンビニに行けば我々がプロモーションを担当した商品が並び、それをおいしそうに食べている人々がいて、街にはPRを担当した車が颯爽と走っている。そんな風に企業様やプロダクトを支援することで、顧客の感情をダイレクトに感じることができ、人々の感情に寄り添った仕事をしたいと思いました。
マーケティングから制作までをワンストップで提案
――貴社の事業内容について教えてください。
弊社の事業内容は「マーケティング支援」と一言でいってしまえばそうなのですが、その領域は実に幅広いですね。例えば、あるクライアントとの案件では新商品の開発から携わり、ターゲットの選定から販売戦略、商品のタグラインを考え、公式サイトも作ります。いわば、戦略の立案から企画・実行支援、広告運用、Webサイトやアプリの構築、ソーシャルメディアの企画や運用、映像製作など多岐に渡る作業を一手に引き受けるというイメージです。それを少数精鋭で行っています。そのため、レスポンスも実行スピードも早ければ、大手代理店に比べるとかなりリーズナブルに提供できています。
――貴社の企業体制はマーケティングだけに偏らず、クリエイティブとの両軸で進められているそうですね。
デジタルマーケティングの知見を活かしたクリエイティブソリューションを提供できることが弊社の特長です。広告代理店が得意とするようなコンサルティング・運用と、制作会社のようにクリエイティブを作る機能を社内にもつことで、領域横断的な視点からクライアントの課題を解決するためのさまざまな手法をワンストップで提案可能にしています。弊社の場合、Webサイト制作のご依頼があったとしたら、まずは「なぜWebサイトを作るのか」といったところから話を進めるんですね。その上で課題解決のためにWebサイトを作る必要がないのなら、それを断って別の選択肢を提示することも多々あります。かっこいいWebサイトを作ることはほかの会社でもできますが、我々は「クライアントにとって何がベストか」を常に念頭に置き、課題解決に導くためのクリエイティブを生み出すことを本来の目的だと考えているのです。
――これまでの事例や実績について教えてください。
これまで担当した企業様は食品会社・化粧品会社・外資系自動車メーカーなど多岐に渡り、大手企業が中心です。ご依頼いただく理由は、新商品のリリースに合わせたセールスプロモーションやSNSの展開・運用など、何らかの課題を抱えている企業からご依頼いただくことが多いですね。最初は月50万円ほどの1つの案件からお付き合いが始まり、弊社の仕事をご評価いただけたことで仕事の幅が広がり、今では年間5億円のお取引いただいている企業様もあります。弊社は今年で創業15年目になるのですが、多くの企業様と10年以上お仕事に関わらせていただいていますね。
営業担当は不要――結果を出すから自然と仕事が舞い込んでくる
――貴社には営業担当がいらっしゃらないと伺っています。
やっぱり営業が間に入ると、得意先の温度感やニュアンスひとつをとってもフィルターが挟まって伝わりにくいところがあったりしますよね。営業が「その案件は一度持ち帰ります」と対応してしまうと、タイムラグが生じてプロジェクトが遅れてしまうので、できる限りその場で解決できるようにしたいんです。そのため弊社ではマーケッターやプランナーといったそれぞれの担当者が得意先と直接やりとりすることで、自然とクライアントと会う回数も多くなり、距離が近くなっています。それもあって、弊社はご紹介の案件が本当に多いんです。1つの部署からご依頼いただくと、他部署からもご依頼をいただいたり、転職された方がその先の会社からまた発注いただいたり。幅広い領域でサポートできるからこそ、「デジタル領域ならRFAに相談しよう」と考えてくださっているようで、こうした良いスパイラルが生まれています。
――まさにクライアントと二人三脚で課題解決をされているんですね。その上での強社ポイントを教えてください。
繰り返しになりますが、クライアントの要望を丁寧にヒアリングしてプランを構築するというコンサルティングも含めたオートクチュール式のマーケティングとクリエイティブです。その上で仕事をスマートにこなすというよりも、当たり前のことを愚直にコツコツとやり続けて結果を出すようにしています。「目標達成に向けてどれだけ汗をかけるか」を一番大切にしていますね。
――今後のビジョンについて教えてください。
弊社のもう1つの強みとして、この業界には珍しくベテランが多いんです。通常大手ですと、ベテランは管理職に就いて現場から離れることが多いのですが、弊社の場合は現場から離れたくないというメンバーが多くて(笑)。経験豊富で能力の高いプロフェッショナルたちが集まり、若手も彼らの影響を受けて成長できる企業文化を育てることで、一つひとつの案件でしっかり結果を出し続けられる企業を目指しています。また、弊社のビジョンでもありますが、その市場構造を変える、市場順位を変える事を常に意識しています。このビジョンに共感して下さるアツアツな気持ちをもった企業様との新たなビジネスチャンスに恵まれることを期待しています。